マイナンバーはいらない

post by 40kara at 2015.9.3 #39
決議・声明

共通番号(マイナンバー)利用拡大法案の成立に抗議する声明を発表しました

 2015年9月3日、共通番号(マイナンバー)利用拡大法案が衆議院本会議で可決され、成立しました。私たち「共通番号いらないネット」は、これに抗議する声明を発表しました。参議院内閣委員会では、生体認証の導入を含め検討するという附帯決議まで可決されました。私たちは実施延期と制度の見直しを求めて10月3日に大規模な屋外集会とデモを開催するなど、共通番号制度の中止をめざして反対運動を継続していきます。
»「20150903抗議声明」(pdfダウンロード)

声明・共通番号(マイナンバー)利用拡大法案の成立に抗議する!

 本日共通番号(マイナンバー)利用拡大法案は衆議院本会議にて可決され、成立した。私たちは万感の怒りをもってこれに抗議する!
 そもそも番号法が施行されていないにもかかわらず利用範囲を拡大することは、施行後3年間の状況により利用拡大を検討するという法律制定時の国会答弁に反し、共通番号(マイナンバー)制度のリスクを一層高めるものである。
 6月初旬にいったん成立しかかった拡大法案は日本年金機構の年金データ大量流出問題の生起により、8月下旬まで3か月近くも店晒しとなった。8月21日に厚労省の第三者委員会が「検証報告書」を発表したことを受けてさも共通番号(マイナンバー)制度の危険性が払拭されたとでも言わんばかりに、たった1日の審議をもって参議院内閣委員会は採決してしまった。その際、自民、公明、民主、日本を元気にする会、次世代の党委員が共同で15項目からなる附帯決議を提案した。そこには、「12 個人番号カードの公的個人認証機能の利用時における本人確認方法について、生体認証の導入を含め、より安全かつ簡易な方法を検討すること。」という信じられない内容が盛り込まれた。私たちは安易な生体認証利用に強く反対する。
 私たちは強調したい。「検証報告書」は共通番号制度の安全性を担保するものでは全くない、ということを。3か月の空白期間は市民の忘却を期待した時間稼ぎでしかなかったことを。
 そして私たちは今回の利用範囲の拡大はこれにとどまらず、2020年のオリンピックイヤーをターゲットイヤーとして次から次へとさらなる拡大を政府が企図していることを知っている。いわゆる「骨太方針」や「日本再興戦略」など閣議決定されたものの中に利用拡大が巧妙に入れ込まれている。さらに戸籍事務、旅券事務、自動車登録事務、医療、介護、健康情報管理などの他にオリンピック会場への入場確認に個人番号カードを利用しようとしている。これはまさにテロ対策だ。ここまで来るともはや税・社会保障番号という説明を反故にするものだ。
 一方、市民に対する認知度は依然低く、役所の準備は遅れ、企業における準備は多くが未だ手つかずだ。年金情報流出によって多くの市民が共通番号(マイナンバー)制度の危険性を知った。私たちはこうした状況を受けて、10月5日からの番号通知、来年1月からの個人番号カード交付という日程を延期して、制度そのものの見直しを求めてきた。情報流出の危険性も払拭されず、準備もままならない現状での実施の強行は、共通番号(マイナンバー)制度への賛否を超えて、絶対に許されるものではない。
 私たちは実施延期と制度の抜本的見直しを求めて10月3日に大規模な屋外集会・デモを開催する。もし番号通知・カード交付を強行するのであれば、私たちは多くの市民に対してさまざまな抵抗や拒否を呼びかけていきたい。通知カードの受領拒否、個人番号カードの申請拒否、番号記入・本人確認書類提示の拒否、番号の変更要求、国・自治体への抗議や延期・中止要求などさまざまなバリエーションの中からできる抵抗運動をチョイスしてもらいたい。さらに新たに行われようとしている法人や学校を単位とした個人番号カードの取りまとめ申請について反対運動を強めてきたい。個人番号カードの申請はあくまで個人の任意な行為であり、団体が取りまとめるべき筋合いのものではなく、任意性を侵害する危険性が高いからである。
 私たちは政府に警告する。市民の理解がないまま共通番号(マイナンバー)制度を強行すれば、市民の抵抗を受けて頓挫した住基ネットの二の舞いになることを。私たちは利用拡大法案の成立にひるむことなく、共通番号制度の中止をめざして反対運動を継続していく。
2015年9月3日 
共通番号・カードの廃止をめざす市民連絡会 
(略称:共通番号いらないネット) 
Note
twitter@iranai_mynumber facebook@bango-iranai
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