共通番号いらないネット 設立趣意書
1.組織設立の目的
共通番号法は 2013 年 5 月に国会で成立し、2015 年 10 月に番号付番、2016 年 1 月にはカード配布、システム施行を迎えようとしている。共通番号は住基ネットの失敗を総括し、当初からデータマッチングを目的とし、市民管理の精緻化が最終的には目指されている。その危険性は住基ネットの比ではない。新組織の目的は、共通番号に反対する市民・議員・研究者・医師・弁護士などをネットワークし、共通番号を最終的に廃止に追い込んでいくことを目指し、全国的に運動を幅広く呼びかけ、形成していくことを目的とする。
2.組織の名称
新組織の名称は「共通番号・カードの廃止をめざす市民連絡会」とする。略称は「共通番号いらないネット」とする。
3.組織体制
新組織は共通番号に反対する様々なグループを緩やかにネットワークしていく。いらないネットを構成する個人、団体は賛同カンパ
個人1口1,000以上、団体1口3,000円以上
を納入するものとする。
①世話人 *世話人の名称は、呼びかけ人に変更しました。
いらないネットの代表的存在として「世話人」を置く。スタート時は以下のメンバー。
白石孝(反住基ネット連絡会)
田島泰彦(上智大学教員)
石村耕治(プライバシー・インターナショナル・ジャパン)
水永誠二(弁護士)
田辺由紀夫(神奈川保険医協会)
藤代政夫(千葉県会議員)
新田真澄(プライバシー・アクション札幌)
広瀬正明(共通番号制と監視・管理社会に反対するネットワーク大阪)
上江洲由美子(監視社会ならん!市民ネット沖縄)
(敬称略)
②定例会
当面は月1回程度の定例会を東京にて開催する。重要な運動や企画の方向性は定例会にて決定していく。懸案事項はできるだけMLに流し、定例会に参加できない地域の方々の意見を広く反映できるよう工夫する。
③事務局
定例会が円滑に運営されるよう実務面でのサポートを行う事務局を設定する。
4.組織の役割
新組織は以下の役割を担う
①様々なグループ間の情報交換の場を設定する。基本的には専用のHPとMLを新規に立ち上げ、日常的な情報交換はそこを中心とする。ただしMLに参加しないメンバーには紙媒体で情報提供を行う。
②当面の運動方針は定例会で決定していく。
- ア.政府や国会に対する取組を提起する
- イ.自治体での取組を積極的に支援する
- ウ.民間における法人番号も問題としていく
- エ.違憲訴訟が提起されたら支援していく
- オ.節目で集会や学習会を開催していく
- カ.定期的にニュースを発行していく
5.財政
事務局に財政担当を置く。厳密な会員組織とはせず、活動財源は「賛同カンパ」を主要なものとする。
6.ホームページ・メーリングリスト
新組織のホームページとメーリングリストは必須である。恒常的にメンテ・管理する人を選任する。
7.当面の運動の方向性(案)
(1)国に対する取り組み
①国の準備の遅れを要因として各自治体の準備の遅れなどの混乱を根拠として番号10月配布・16年1月施行の延期を求めていく。
②番号・カード配布、情報提供ネットワークやマイポータルの稼働に伴って出てくるであろう様々な矛盾を梃子に共通番号廃止を迫っていく。共通番号法廃止法案の提出も視野に入れて検討する。拡大を狙った法案については反対していく。
(2)自治体に対する取り組み
①各自治体で行われている特定個人情報保護評価に対するパブコメ・予算化・条例改正について情報交換を行い、各々の取り組みが円滑に進むようサポートする。
②パブコメの雛形や議会質問の雛形作成を行い、情報交換を通じてそれらをよりブラッシュアップしていく。
(3)共通番号反対運動を拡大していくために
①通知カードを個人番号カード(ICカード)に交換しない運動を広範に呼びかける。
②わかりやすいリーフレットを作成して様々な場で配布していく。
③違憲訴訟が提起されたら最大限支援していく。
④夏に共通番号配布反対の大きめの集会を開催する。